働きながら3年で、9つの資格に独学合格! 大量に覚えて、絶対忘れないノウハウとは?
「忘れる前に思い出す」最強のしくみ、「大量記憶表」を公開!
本連載の著者は棚田健大郎氏。1年間必死に勉強したにもかかわらず、宅建試験に落ちたことをきっかけに、「自分のように勉強が苦手な人向けの方法を編み出そう」と一念発起。苦労の末に「勉強することを小分けにし、計画的に復習する」しくみ、大量記憶表を発明します。棚田氏の勉強メソッドをまとめた書籍、『大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法』の刊行(2月9日発売)を記念して、本書の一部を特別に公開します。(初出:2022年4月26日)
社会人には時間がない! どうやって勉強する?
資格取得を目指す方の多くは、サラリーマンや自営業者、主婦など、いわゆる社会人です。学生のようにすべての時間を勉強に捧げることはできません。
実際、私が勉強のやり方を教えても、「確かにすごいやり方だけど、仕事が忙しくて時間がないんですよね」とよく言われます。
確かに社会人は忙しいですし、時間に追われているかもしれません。
ただ皆さん、大きな思い違いをしていませんか?
ちょっと目を閉じて、勉強をしている自分の様子をイメージしてください。机に座り、シャーペンを持ち、問題集を開いている姿ではありませんか?
そうなんです。大多数の方は「勉強は机にかじりついてやるもの」とイメージし、そして、それをする時間がないと嘆いています。
そのイメージ、今この瞬間に消去しましょう。
それは学生時代の勉強のイメージであって、社会人の勉強は違います。
ポイントは「日常を勉強時間に置き換える」です。忙しい社会人であってもライフスタイルを大きく変えずに、資格を取得することができます。
スキマ時間の勉強では足りない! 同時並行の「ながら学習」
勉強法を紹介する本の中には「スキマ時間を活用しましょう」というアドバイスがよく書かれています。例えば、「駅で電車を待っている時間」などを活用して学習に充てようという考え方です。
このスキマ時間とは、何もせずにただ待っている時間のことを指します。
例えば、駅で電車を待っている時間、待ち合わせ場所で待っている時間、昼休み時間などです。スキマ時間だけだと、忙しい社会人から集められる時間は、1日当たりせいぜい30分から1時間くらいでしょう。これでは合格できません。勉強時間が足りません。
そこで提案したいのは「日常で何かをしているときに、同時並行して試験勉強をする」という学習法です。これを実践すれば、机にかじりつく時間を最小にしつつ、資格試験に合格できます。
「すべて」を勉強時間にする
私が実際に学習に使っていた時間を1日の時系列で皆さんにご紹介します。
・朝食を作る時間
・朝食を食べる時間
・支度をしている時間
・駅まで歩く時間
・電車に乗る時間
・ランチを食べる時間
・帰宅時間
・夕食を作る時間
・夕食を食べる時間
・洗い物をしている時間
・洗濯物をたたむ時間
・お風呂に入る時間
スキマ時間だけでなく、移動時間や単純作業をしている時間などを活用して、学習を同時並行する、つまり「ながら学習」をするのです。
この「ながら学習」に効果的なのが、前回記事でご紹介した「耳学」(問題集を音声で耳から聞き、学習するやり方)です。これにより、机に一度も向かうことなく、1日に2~3時間の学習時間を確保できます。
(本原稿は、棚田健大郎著『大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法』を編集・抜粋したものです)