働きながら3年で、9つの資格に独学合格! 大量に覚えて、絶対忘れないノウハウとは?
「忘れる前に思い出す」最強のしくみ、「大量記憶表」を公開!
本連載の著者は棚田健大郎氏。1年間必死に勉強したにもかかわらず、宅建試験に落ちたことをきっかけに、「自分のように勉強が苦手な人向けの方法を編み出そう」と一念発起。苦労の末に「勉強することを小分けにし、計画的に復習する」しくみ、大量記憶表を発明します。棚田氏の勉強メソッドをまとめた書籍、『大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法』の刊行(2月9日発売)を記念して、本書の一部を特別に公開します。
「最初に買ってはいけない問題集」とは?
市販されている問題集は、さまざまなものがあります。問題集ごとの特徴を理解することで、どのタイミングで、どの問題集を買うべきかがわかります。
本日紹介したいのは「〇年分過去問題集」です。
直近の数年分の過去問を収録した問題集で、分野別問題集よりも収録されている問題数が多いのが特徴です。例えば、宅建士であれば、「12年過去問題集」などが出版されています。
分野別に区分して収録されているのではなく、出題された年代別に収録されていて、難易度の高い資格だと、この種類の問題集が発売されているのをよく見かけます。このタイプの問題集については、学習のスタート段階では買わないことをオススメします。
収録されている問題数が多いので、分野別よりもお得感があるように見えるので、こちらを買ってしまう人もいますが、その判断は間違いです。
いつ買う? どう使う?
12年分過去問題集は、12年分の過去問を網羅しており安心感はあるのですが、12年で一度しか出題されていない問題もたくさん収録されています。
つまり、分野別問題集に収録されているような出題頻度が高い過去問と、出題頻度が低い過去問が混在してしまっているのです。
受験生が両者を見分けることは非常に難しいので、こちらの問題集を最初に買ってやり始めてしまうと、出題頻度の低い過去問に時間をとられてしまい、出題頻度が高い問題に十分な時間を割けなくなるリスクがあります。
またそれだけでなく、過去問が分野別に区分されていないので、分野ごとにまとめて学習を進めていくことができず、使いにくさを感じることになります。
これらの理由から、私は受験初心者が「○年分過去問題集」にいきなり手を出すことはオススメしていないのです。
ただ、だからと言って絶対に買わないほうがいいわけではありません。試験勉強の終盤で明確な目的を持って使い分けることで、かなりの得点力アップを狙える重要なツールでもあります。その目的は次の2つです。