3年前、米マサチューセッツ大学アマースト校に入学したエリン・マレンさん(21)は、新型コロナウイルス禍で疲弊し、政治デモに参加する意欲もなかった。だが先月、彼女は後ろ手に手錠をかけられ、アマーストの刑務所の拘置施設にいた。パレスチナ自治区ガザで起きた紛争への抗議活動で逮捕された57人の学生の1人だった。マレンさんは白人で、カトリック教徒として育てられた両親を持ち、アッパーミドルクラス(上位中間層)が暮らすボストン郊外で大きくなった。彼女の政治的「覚醒」は――現在大学に通う同世代の大学生らとともに――ベトナム戦争以来見られなかった米大学キャンパスでの騒乱が急増する要因となっている。パレスチナを支持する抗議デモの波はキャンパスを席巻し、緊張の高まりやデモに抗議する反対デモ、場合によっては暴力につながっている。ガザ紛争によって世代間の溝も露呈する格好となり、上の世代の米国人は抗議デモの規模と激しさに驚いている。
米大学でのガザ攻撃抗議 世代間の溝あらわ
「抑圧者vs被抑圧者」という若者の世界観、上の世代と相いれず
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