なぜ今、ウェルビーイングが
注目されるのか
最近さまざまな場面で「ウェルビーイング」という言葉を聞くことが増えてきました。意味合いとしては、これからの時代・社会における新しい幸せの形として用いられることが多いように見受けられます。
今年10月の国会では岸田首相も「持続的な賃上げに加えて、人々のやる気、希望、社会の豊かさといったいわゆる『ウェルビーイング』を広げれば、この令和の時代において再び、日本国民が『明日は今日より良くなる』と信じることができるようになる。日本国民が『明日は今日より良くなる』と信じられる時代を実現します」と発言しています。
ウェルビーイングには「幸福」「健康」という意味があります。定義においてよく引用されるのが、世界保健機関(WHO)憲章の前文の一節です。
“Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.”
ーー健康とは、病気ではないとか、弱っていないということだけではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが 満たされた状態にあること。(日本WHO協会仮訳)
つまりウェルビーイングとは、「幸福で肉体的、精神的、社会的すべてにおいて満たされた状態」をいいます。では、今なぜウェルビーイングが注目されているのでしょうか?