Photo:ChakisAtelier/gettyimages
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ブロックチェーンを基盤とした新しいウェブのかたち、Web3(Web 3.0)。すでに多くの解説記事が出ている概念ですが、その理解を深めるためには、基礎からもう少し丁寧な解説が必要と考えました。

聞きたいけど今さら聞けない、Web3の基礎とこれからのインターネット【前編】」では、Web3登場以前のウェブの課題と、それをWeb3がどのような方法で解決しようとしているのか、見てきました。本稿では、Web 2.0とWeb3とのアーキテクチャーの違いから、Web3のサービスやプロジェクトの収益の考え方、そしてこれからのWeb3について解説します。

ユーザーデータはオープンで囲い込めない──Web3のアーキテクチャー

これまでユーザー視点でのトークンによるWeb3について解説してきましたが、Web3のアーキテクチャーについても見てみたいと思います。

Web 2.0とWeb3とのアプリケーションのアーキテクチャーの決定的な違いは、クリプトファンドのPlaceholderのマネージングディレクターを務めるジョエル・モネグロ氏による古典的な「ファットプロトコル理論」に現れます。

これを端的に言うと、「Web3ではプロトコルレイヤーのほうがアプリケーションレイヤーよりも価値が高くなる」ということです。どういうことでしょうか。