DAOへの参加は2つのパターンが考えられる。1つ目はDAOで用いられるネイティブトークンを買うことでとくに審査やプロセスなどがなしで、DAOの一員になれる方法である。
例えばProtocol DAOであるUniswapのUNIトークンは誰でも購入でき、これを持っていると自動的にDAOで行われる投票に参加できる。
この方法はDAOに参加するという意思があってもなくてもDAOの一員になれる。
もう1つの方法は、DAOの入会時に審査が行われるケースだ。
前編「Web3ブームの背景にある「DAO」とは──ブロックチェーンが可能にした新しい組織のあり方」で紹介したSocial DAOのFWBでは審査フォームがある。審査の前に指定トークンの購入が必要で、指定トークン購入後に既存メンバーの判断を仰ぐというプロセスでDAOへのエントリーが行われることになっている。
DAOhausといったツールでは、DAOメンバーから入会判断を仰ぐという機能を、標準的なサービス機能として付随された状態で提供している。
DAOhausで作られたシステムをベースとするDAOでは、DAOの申請フォームをブロックチェーン上で宣誓させる機能がある。
これによって宣誓した証明をブロックチェーンで確認したうえで、各DAOメンバーが投票を行うことで認証が行われ、可決されると晴れてDAOメンバーとなることができる。
DAOシステムの作り方
続いての話は、DAOの作り方である。
ここからはAragonを例にDAOのシステムの作り方を紹介してみよう。
DAOを作るとは、コミュニティを立ち上げることと同時に、ブロックチェーンを用いたDAOでの投票などの機能が備わったコアシステムを立ち上げることを意味している。
Aragonはわずか数ステップで、かつテンプレートを選んで名前を決めるなどのことを行うだけで、誰でもDAOの心臓部であるスマートコントラクトを展開できる。
実際には下の画像のような画面が出てくるので、表示されるステップ毎に、作成したいDAOの名前などを記入し、最後にブロックチェーンに記録するトランザクションを発生させると、DAOの核となるスマートコントラクトが作成される。
想像以上に簡単なので、拍子抜けの方も多いのではないだろうか。
例えばAragonが提供しているMembershipのテンプレートには、専用トークンの作成、投票及び集計機能、資産管理機能が標準テンプレートとして備わっている。