本連載では、若年層女性向けSNSメディア「Sucle(シュクレ)」やSNSマーケティング事業を展開するFinT代表の大槻祐依氏がヒット商品の裏側にある法則をひも解いていきます。第4回目は、湖池屋のプレミアムポテトチップス「湖池屋プライドポテト」です。
安くて、ボリューム感がある──従来のポテトチップスのイメージを覆し、“自分へのごほうび”として、あえて高級感、高価格帯を追求した「プレミアムポテトチップス」。スーパーやコンビニなどで少し価格帯が高めのポテトチップスを見る機会も増えているのではないだろうか。そんなプレミアムポテトチップスをいち早く展開し、まだなかった市場を切り拓いてきたのが創業69年の歴史を持つ老舗メーカーの湖池屋だ。
同社が展開するプレミアムポテトチップス「湖池屋プライドポテト」シリーズは2017年2月に販売を開始。当時、全国的にスナック菓子の販売個数は頭打ちとなっており、価格競争で市場は縮小していくばかりという雰囲気が漂っている中、あえて1袋100円前後から1袋150円という“ちょっとしたリッチさ”をウリにしたポテトチップスを展開した。
湖池屋のこだわりが詰まった「湖池屋プライドポテト」シリーズはSNSでの口コミから人気に火がつき、大人だけでなく若年層からも支持を集めているという。
来年には創業70年を迎える湖池屋はなぜ、スナック菓子業界において高価格帯の商品を展開することにしたのか。FinT代表の大槻祐依氏が商品開発からマーケティングまで、マーケティング本部の近藤圭氏、髙戸万里那氏にその変化を聞いた。