Photo by Alessandro Di Ciommo/NurPhoto via Getty Images
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ソフトバンクグループは、同社が運営するファンドで主にAI領域のスタートアップに投資する「ソフトバンク・ビジョン・ファンド2」、中南米市場に特化した「ラテン・アメリカ・ファンド」、ならびに今後設立するファンドを監督する執行委員会を設立した。同社の会長兼社長である孫正義氏が従業員に宛てた文書を確認した上で、Bloombergなどが報じた。

Bloombergによると、米国と中南米の投資チームを監督することになるのは、SoftBank Group International CEOのアレックス・クラベル氏。欧州とアジアのチームを管理するのは、ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)のアジア地域担当マネージングパートナーのグレッグ・ムーン氏。そしてSVF CFOのナブニート・ゴビル氏が、非投資領域のチームを監督するという。

ソフトバンクグループは8月、2023年3月期 第1四半期決算(4〜6月)で過去最大規模となる3兆1627億円の赤字を発表していた。赤字の主原因として、韓国のネット通販大手・Coupangや、米フードデリバリー・DoorDashなどといった、SVFが出資するスタートアップの企業価値の低下が挙げられている。

この損失に伴い、同社ではSVF部門の人員削減を開始し、全従業員の約30%程度を削減する見込みだと報じられている。こうした状況ではあるものの、孫氏はSVFの今後について楽観的なコメントを残している。Bloombergが入手した文書において、同氏は「大きな可能性がある。世界有数のテック投資家である我々に、誰もが注目している」とつづっていたという。

SVFはバイオベンチャーのアキュリスファーマやスニーカーのマーケットプレイス「SNKRDUNK」を展開するSODA、内視鏡AI開発のAIメディカルサービス、AI契約審査サービスを提供するLegalForceなど、日本のスタートアップにも投資を行っている。