SHElikesはWEBデザインやWEBマーケティングといったクリエイティブスキルレッスンやコーチングプログラムなど32種類のコースをオンラインとオフラインの両方で提供しており、サービス開始から5年間で累計6万人が受講しているという。価格は入会金が14.8万円、月額費用は約1.4万円と決して安くない金額だが、2022年3月末時点で有料会員数は6000人となっている。

SHEはSHElikesのほかに、マネースクール「SHEmoney」や、業務斡旋・人材紹介サービス「SHEcreators」などを手がけており、すべてのサービスを合わせた2022年度の売上は16億円となっており、同社公表の資料によれば前年度比150%で成長しているという。

さまざまなサービスがある中、SHEが強みとしているのは熱量の高いユーザーが属するコミュニティだ。同社は入会後に会員同士でつながる場を提供するためにコミュニティサービス「SHEstation」を提供するほか、定期的にイベントを開催するなど、“横のつながり”を生み出すための施策を展開している。

それにより、会員のSHEやSHElikesに対する帰属意識が高まり、SNSではSHEやSHElikesに関する投稿が月間9000件生まれている。ミレニアル世代の女性たちの中でSHElikesに入会することがステータスになるようなブランドを作り上げているのが、他サービスとの違いと言っていいだろう。スクールの退会率は5%以下となっており、顧客あたりのLTVは31万円、平均継続期間は15カ月となっている。

SHEはさらなる成長のため、人材採用やプロダクト開発を目的にMPower Partners FundとSIG Asia Investmentをリード投資家とし、マイナビ、ANRI 、BRICKS FUND TOKYO、千葉道場ファンド、KDDI Open Innovation Fundからの第三者割当増資および金融機関からのデットファイナンスを合わせて、シリーズBラウンドで総額約18億円の資金調達を実施したことを10月26日に発表した。

今後、同社は「学ぶ」だけでなく、学んだスキルを生かして仕事を獲得する「働く」の部分にも力を入れていき、学ぶと働くが循環するキャリアプラットフォームを目指していくという。なお、SHEによれば2025年までに売上100億円、営業利益35億円を目標とし、事業を成長させていく予定とのことだ。