“覇権アニメ”──そう言われるほど、ネットユーザーを中心に話題を集め、瞬く間に“カルト的人気”を得た短編アニメがある。それが『PUI PUI モルカー』だ。
PUI PUI モルカーは、モルモットが車になった“モルカー”たちの日常生活を描いた短編アニメ。モルカーは羊毛フェルトでできており、モルカーの声は実際のモルモットが担当している。作品自体は人形やぬいぐるみ、ミニチュアセットなどを使って、1コマずつ静止画を撮影してつなげた“ストップモーションアニメーション(ストップモーションアニメ)”という手法で制作されている。
放送が開始されたのは2021年1月。テレビ東京の子ども向けバラエティ番組「きんだーてれび」内で1話目が放送されると、Twitterで話題に。モルカーの可愛らしい見た目に反して、話の内容は交通渋滞や銀行強盗、ながら運転、飼い猫の車内放置を取り扱うなど、"社会風刺”の要素を盛り込んでいる点が、ネットユーザーの心をつかんだ。
1話あたり約2分40秒という短さながら、最新話が放送されるたびにTwitterで“モルカー”がトレンド入りするなどの盛り上がりを見せた。また最終回が放送された後はTwitter上で“モルカーロス”を嘆くツイートが続々と投稿された。そうした思いに応えるように、テレビシリーズ全12話が7月22日から2週間限定で劇場公開される。
まさに社会現象を巻き起こした、と言っても過言ではないほどの人気を集めたPUI PUI モルカーはいかにして生まれたのか。