化粧品やアパレル、食品などのD2Cブランドが乱立する中、スポーツ・ウェルネス領域に特化したD2Cブランド「TENTIAL」を展開しているのがTENTIALだ。2019年8月に発売した靴のインソールから始まり、現在はマスクやソックス、リカバリーウェア、入浴剤、プロテイン、サンダルなど合計17商品を展開している。
2020年7月には"マスク特需”によって月商1億円を突破したTENTIALだが、代表取締役CEOの中西裕太郎氏は「現在はマスク以外の商品の売り上げも堅調に伸びている」と言う。TENTAILの2021年1月期の年商は4.4億円。中西氏によれば、直近1〜2カ月のTENTIALの売上構成比はインソールが47%、リカバリーウェアが27%、マスクが15%、サンダルが4%、その他が7%となっている。
この2年間で立て続けに新商品をリリースしてきたTENTIALは、さらに新商品の開発に力を注いでいく。同社は、既存投資家のアカツキ、MTG Ventures、セゾンベンチャーズ、マネーフォワードベンチャーパートナーズに加え、豊島、ナントCVC2号投資事業有限責任組合、個人投資家らを引受先とした第三者割当増資と複数金融機関からの融資によって総額5億円の資金調達を実施した。
今回調達した資金をもとに、TENTIALは新商品の開発・販売を行っていくほか、新たにスポーツ・ウェルネスに特化したECモール事業に参入する。
「Amazonや楽天市場など総合モール型のECサービスは複数のブランド・商品が集結しているため、商品数が多く利便性に優れています。その一方で専門性の高い商品の中から本当にいい商品を選択するのが困難」と中西氏は言い、そうした背景からスポーツ・ウェルネスに特化したECモール事業に参入することになったという。