今後2〜3年で100億円規模の事業投資を行い、グローバルで数億ユーザーを目指す──。ゲームやメディアを軸に複数の事業を展開してきたグリーが、次の柱として大きな期待を寄せているのが「メタバース」事業だ。
中核を担うのが100%子会社であるREALITY。同社が手掛ける「REALITY」は2018年8月にVTuberのライブ配信が視聴できるアプリとして産声を上げ、そこから現在の“アバターを用いたバーチャルライブ配信アプリ”へとアップデートを重ねてきた。そして8月、このREALITYを軸にメタバース領域で大規模な投資を行っていく方針を打ち出した。
メタバースの概念自体は90年代から存在していたものではあるが、再びスポットライトを浴びるようになってきている。
「フォートナイト」上で人気アーティストが行ったバーチャルライブで1000万人以上のユーザーが熱狂する、3000万本以上の販売台数を記録した「あつまれ どうぶつの森」で多くの人たちが仮想世界を楽しむ。こうした体験はこれからさらに広がっていくだろう。
今回のタイミングで自社の事業をメタバース事業と再定義したREALITYは、そもそもどのような思想で誕生したもので、これからどのような道を歩んでいくのか。同社代表取締役社長の荒木英士氏に聞いた。