(中央)メルロジ代表取締役CEOの野辺 一也氏
(中央)メルロジ代表取締役CEOの野辺 一也氏 すべての画像提供:メルロジ

フリマアプリ「メルカリ」で取引された商品の発送・集荷の効率化に取り組んできたメルカリ。2020年に入ってからは、郵便局職員やコンビニ店員による対面の接客なしに商品の発送ができる「メルカリポスト」を開始したほか、日本郵便と連携し郵便ポストから発送できる「ゆうパケットポスト」を開始している。こうした取り組みを強化すべく、メルカリは新会社を設立した。

10月28日、メルカリは物流サービスの企画・開発・運営を行うことを目的に、100%子会社のメルロジを設立したことを発表した。

年間宅配便のうち、5〜10%を「メルカリ」の荷物が占める

2013年7月のサービスリリース以降、利用者を増やし続けているメルカリ。現在、月間利用者数は約2000万人となっており、累計出品件数は20億品を突破している。こうしたサービスの拡大に伴い、課題となっているのが「物流」だ。

国土交通省が発表した「令和2年度宅配便取扱実績」によれば、令和2年度の宅配便取扱個数は48億3647万個だった。そのうち、5〜10%をメルカリの荷物が占めていることがメルカリの調査でわかったという。また、コンビニ発送のうち約80%がメルカリの出品物の発送になっているとのことで、「日本全体の物流における、メルカリの取扱量は拡大の一途をたどっている」と、メルロジ代表取締役CEOの野辺一也氏は語る。

そうした背景を踏まえ、メルカリでは郵便局やコンビニエンスストアなどでの発送・集荷時のオペレーション負荷を解消すべく、全国約1000か所にメルカリポストを設置。また、パートナー企業と連携してオフラインのタッチポイントを拡充するなど、発送・集荷の効率化施策に取り組んできた。