部下が自主的に動いてくれないと悩む上司は少なくない。ただ、指示待ちになってしまうのには、上司にも問題があるかもしれない。優秀なマネジャーが持っている、部下と関わる上で重要な「あるスキル」とは何か。(ギックス取締役 田中耕比古)
「指示待ち部下」は
上司にも問題があった!?
「部下が思うように動いてくれない」
「言われたことはやるけれど、それ以上のことをしようとしない」
「指示待ちになっていて、自発的に動かない」
そういう困りごとをお持ちの管理職、マネジャーは非常に多いと思います。
とはいえ、部下には部下の言い分もあるでしょう。
「勝手に動くと、なぜそんなことをしたのかと怒られる」
「指示されたことをちゃんとやっているのだから、それで十分に役割を果たしているはずだ」
「適切なタイミングで、適切な指示を出してくれない上司が悪い」
そんなふうに考えているかもしれません。
このズレは、とても一般的なもので、どこの職場でも発生しています。
そして、たいていの場合、お互いに歩み寄ることがないまま不満がたまっていくことになります。この状態を放置すると、個人のモチベーションが下がり、チームワークが阻害され、組織の生産性を大きく引き下げることにつながるのです。
こうしたズレが生じた状態を打破するにはどうすればよいのでしょうか。
注目すべきは、「仕事の頼み方」です。優秀なマネジャーは、仕事の頼み方を工夫することで「部下に決まったことをやってもらう」だけでなく、自主的に動きやすい環境を整え、その仕事を通じた成長を促すことができています。
そんな上手な仕事の頼み方には、三つのポイントがあります。