他人とのコミュニケーションは、気を遣うし疲れます。
けれどなるべくラクに、自分らしく、たのしく会話したいもの。そして良い印象も与えたい! ですよね。
この連載では、日本郵政や法務省、日本コカ・コーラ、日産自動車、日本アイ・ビー・エムなど多くの省庁や企業で講演や研修を担当し、15年間にわたって約7万人の老若男女にコミュニケーションを教えてきた『オトナ女子のすてきな語彙力帳』の著者、吉井奈々さんが「自然体のまま」で「相手も自分も大切にするコミュニケーション」のコツをご紹介します。(初出:2022年9月5日)

単純な「おめでとう」を、“心に残る一言”に換えるには? #お祝いの言葉3選【書籍オンライン編集部セレクション】Photo: Adobe Stock

感じいい人は「おめでとう」をプチアレンジ

 お祝いする場面は何度あってもうれしいものですね。

 誰かに祝福の言葉を贈るとき、大多数の人が、

「おめでとう」

 と伝えていると思います。決して間違いではありませんが、印象には残らなさそうです。

 お祝いの言葉をかけるときは、

「誕生日(卒業、出産……など)、おめでとうございます」

 と「おめでとう」に一言、加えてみてください。

 周知の事柄でも、改めて具体的な言葉で伝えるのがポイントです

 え? そんなこと? と思うかもしれませんが、これが意外と嬉しいもので、祝福を受ける人はいっそう喜びを感じられます。

「誕生日おめでとう!」
「転職おめでとう」
「このたびは独立おめでとうございます!」
「ご出産おめでとうございます!」

 などと、祝福したい内容に合わせて、バリエーション豊かに伝えましょう。

かしこまった場でのお祝いの一言

 結婚式などのおめでたい場や、かしこまったシーンでは、

「お慶び申し上げます」

 と伝えましょう。

「慶ぶ」は「おめでたいことをよろこぶ」場合に、「喜ぶ」は「うれしく感じる」場合に使います。

 また、入学や転職など、新しい門出をお祝いする際には、

「新しい一歩ですね。心からお祝い申し上げます」

 など、相手に幸せな未来の姿をイメージしてもらえる言葉をプレゼントしましょう。

忌み言葉は避けて

 最も多く祝福の言葉を伝えるシーンのひとつが結婚式。忌み言葉や重ね言葉は、口にしないように注意です。

 ・別れを連想させる言葉
 別れる、離れる、終わる、壊れる、破れる、飽きる、切れる、出る、去る、帰る、戻る、割れる、冷える など

 ・重ね言葉
 重ね重ね、返す返す、再び、重々、再度、再三、再三再四 など

『オトナ女子のすてきな語彙力帳』では、無理なく自然体でできるコミュニケーションのヒントをたくさん紹介しています。ぜひチェックしてみてくださいね。
(本記事は『オトナ女子のすてきな語彙力帳』をもとに編集しています)