大型トラック最高速度「時速90km」に引き上げか、現場が猛反発する“納得の理由”とは?大型トラックの最高速度引き上げには反対意見も根強い 写真提供:カーゴニュース

現在、警察庁に設けられた有識者検討会で議論が進んでいる高速道路における大型トラックの最高速度の引き上げだが、年内にも方向性がまとまる見通しだ。当初は時速100kmへの引き上げが想定されていたが、90km以上への引き上げについては「メーカーでの性能検証がされていないなど、現段階でエビデンスが不足している」との指摘があり、90kmまでの引き上げにとどまる公算が高い。一方、労働組合など一部から引き上げへの反対論も根強く、着地点がどこになるのか注目が集まる。(カーゴニュース編集部)

*本記事はカーゴニュースからの転載です。

政策パッケージで引き上げ方針

 警察庁は、政府が2023年6月に取りまとめた「物流革新に向けた政策パッケージ」の中で、現在、時速80kmとされている高速道路での大型トラックの最高速度を引き上げる考えが示されたことを受け、「高速道路における車種別の最高速度の在り方に関する有識者検討会」(座長=大口敬・東京大学生産技術研究所教授)を設けて検討を進めている。

 7月の初会合を含めこれまでに計3回の会合が開かれ、運送事業者や車両メーカー、労働組合など関係者から幅広くヒアリングしている。10月6日に行われた第2回会合では、運送事業者などに行ったヒアリングの内容などが報告された。