カミラ・ムラショワさんは6月、同じ列車に乗っていた見知らぬ人が彼女を警察に通報したことで、3万ルーブル(約4万7000円)の罰金を科された。普段使っている赤いバックパックに付けていたバッジを巡ってのことだ。バッジの一つはピースサインを描いたものだった。もう一つには「戦争反対」と書かれていた。三つ目のバッジは青空と黄色い小麦畑という、ウクライナ国旗と同じ配色の絵柄だった。彼女はどんな罪を犯したのか。それはロシア軍の信用を落とすという罪だ。モスクワのオスタンキノ地裁からの書類に書かれていた証拠によれば、ムラショワさんを密告した男性は、列車の車両内に座った彼女の膝の上に置いたバックパックに、バッジが完全に見える状態で付いているのを写真に撮っていた。書類では、男性はその撮影後に当局に通報したという。
プーチン氏のロシア、戦争絡みの密告が急増
数千件に上る可能性、報復手段としても被害多数か
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