米電気自動車(EV)大手テスラの株価は2023年に急伸したが、それは主に22年末に株価が落ち込んだ反動が大きかったためだ。世界で最も活発に取引される株式であるテスラ株にとって、今年は同じ理由で厳しい年になるかもしれない。テスラの10-12月期販売台数は約48万5000台と予想をやや上回ったが、中国のライバル、比亜迪(BYD)の販売台数(約52万6000台)を下回った。EVのパイオニアであるテスラが四半期ベースの販売台数で首位から陥落したのは初めて。BYDはより規模の大きい自国市場でより安価なEVを提供していることから、今後も首位にとどまるとみられる。テスラは中国で価格帯はおおむね異なるもののBYDと競合しており、そのライバル関係は近く欧州に向かうことになりそうだ。しかし、これはテスラにとって、より大きな問題の一部に過ぎない。急成長に伴う代償の増大だ。バーンスタインによると、テスラの昨年通期の販売台数は前年比38%(49万5000台)増となったが、それは約16%の値下げをしたあとの販売増加が原因だった。同社は複数年で年間販売台数伸び率を50%に到達させることを目指している。
テスラが超えるべきハードル、24年はより高く
1年で2倍余り上昇した株価は昨年よりかなり割高
有料会員限定
あなたにおすすめ