米航空機大手ボーイングは米中関係の緊張緩和による恩恵を受けるとみられていたが、アラスカ航空機の事故の影響を受け、中国向け「737MAX」の納入再開が再度先送りとなっている。事情に詳しい関係者らによれば、MAXの納機を待つ複数の中国航空会社の一つである中国南方航空は、早ければ1月中のボーイングからの納入に向け準備を進めていた。だがアラスカ航空で事故を起こした「737MAX9」とは別の機種であるにも関わらず、中国南方航空は追加で安全点検を実施する意向だという。今回追加で実施される安全点検が、どの程度の期間を要することになるかは不明。だが「737MAX8」の2度の墜落事故以降、中国政府が複数年にわたって機体の納入を凍結する中、今回の出来事はそのタイミングに新たな不確実性をもたらすことになる。