米国政府が半導体産業における中国の野望を懸念すればするほど、中国が購入する半導体製造装置は増えているようだ。世界最先端の半導体露光装置を製造するオランダASMLが来週発表する2023年10-12月期(第4四半期)決算で、最も目を引く数字の一つは中国向け売上高の比率だろう。同比率は第1四半期にはわずか8%だったが、第3四半期に46%という驚異的な水準に達した。こうした急上昇の理由の一つは、西側の需要が減速し、ASMLが中国の受注に追いつく機会を得たことだ。もう一つは輸出規制である。同社は以前から最も高度な「極端紫外線」装置の中国への出荷を許可されていなかったが、オランダと日本、米国は昨年、最先端でない装置の輸出も禁止することで合意した。中国の半導体メーカーは規制が今月施行される前に急いで装置を調達したようだ。
半導体装置ASML、チップ戦争が追い風だが
投資家の人気者であると同時に地政学的な戦場にも
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