米レンタカー大手ハーツ・グローバル・ホールディングスは2021年10月25日、テスラ車10万台を購入する計画を華々しく発表した。「電気自動車(EV)は今や主流であり、われわれは世界的な需要と関心の高まりを目の当たりにし始めたばかりだ」と当時のマーク・フィールズ最高経営責任者(CEO)は語っていた。両社の株価は上昇した。テスラの時価総額は1兆ドル(約146兆円)を超え、従来の自動車メーカーほぼ全社の時価総額の合計を上回った。企業の経営幹部たちはハーツの発表を称賛した。フォード・モーターのジム・ファーリーCEOは「マーク・フィールズ氏とハーツのチームが偉大な米国のブランドを電気自動車とコネクテッドカーの未来に導いたことに賛辞を送る」とツイートした。ハーツはそのわずか数カ月前に、米連邦破産法11条(民事再生法に相当)の適用から脱却したばかりだった。同社は復活の原動力としてEVに賭けていた。
【オピニオン】米ハーツとテスラとCEO「集団思考」
EVへの賭けに負けたのはレンタカー大手だけではない
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