米政府は、ガザでの悲惨な戦争を終わらせ、イランによる影響力も抑止しようと中東への外交的・軍事的関与を深める中、大きな難題に直面している。アントニー・ブリンケン米国務長官は4日から中東地域を歴訪する。同氏が中東を訪れるのは昨年10月7日にイスラム組織ハマスがイスラエルを攻撃して以降5回目となる。米政府の目的は戦闘地域での休戦を持続し、今もガザで拘束されている約130人の人質を解放することだが、これはより野心的な目標を前進させる上で重要なステップでもある。一方で米政府は軍事面では、イランの代理組織を抑え込みながら外交努力を進める時間を稼ごうとしている。バイデン政権は2日から、イラクとシリアで活動する親イラン派の武装組織に対し、これまでで最も強力な攻撃を実施。3日にもイエメンの親イラン武装組織フーシ派への攻撃を行った。