変化が激しく先行き不透明の時代には、私たち一人ひとりの働き方にもバージョンアップが求められる。必要なのは、答えのない時代に素早く成果を出す仕事のやり方。それがアジャイル仕事術である。『超速で成果を出す アジャイル仕事術』(ダイヤモンド社)は、経営共創基盤グループ会長 冨山和彦氏、『地頭力を鍛える』著者 細谷 功氏の2人がW推薦する注目の書。著者は、経営共創基盤(IGPI)共同経営者(パートナー)でIGPIシンガポール取締役CEOを務める坂田幸樹氏。業界という壁がこわれ、ルーチン業務が減り、プロジェクト単位の仕事が圧倒的に増えていくこれからの時代。組織に依存するのではなく、私たち一人ひとりが自立(自律)した真のプロフェッショナルになることが求められる。本連載の特別編として書下ろしの記事をお届けする。

「若くして老け込む人」が軽視しているある習慣とはPhoto: Adobe Stock

学び続けられない人たちに未来はない

 皆さんの周りには「私の若いころは違った」「近頃の若者はこんなこともできないのか」といった口ぐせの人たちはいないでしょうか。そのような人たちは時代の変化についてこられず、早晩老け込むことでしょう。

 ズバリ、若くして老け込む人たちが見逃している習慣は「自己反省」と「継続的な学習」です。これらは単に効率的な仕事の進め方に留まらず、生活全般に対する姿勢とも言えます。

常に変化し続けることが、当たり前の時代

 現代の仕事環境は常に変化し、新しい挑戦に溢れています。しかし、一部の人々はこの変化に適応する代わりに、固定されたスキルセットや仕事の進め方に依存し続けることを選びます。これは、時間が経つにつれて自分の持つスキルが陳腐化し、キャリア成長が停滞する原因となり、精神的にも身体的にも老化を早める可能性があります。

アジャイル仕事術でアップデートし続けよう

 アジャイル仕事術を採用することで、私たちは変化を恐れず、むしろそれを機会として捉えるようになります。

 自己反省を通じて、現在の行動や成果を定期的に評価し、何がうまくいっているか、何を改善する必要があるかを明確にします。継続的な学習は、新しいスキルを習得し、知識を更新し続けることを意味します。

 これらの習慣は、単に技術的なスキルセットを向上させること以上の意味を持ち、「人生100年時代」における自己成長と自己実現の旅において重要な役割を果たします。絶えず自分自身を更新し続け、生涯にわたって若々しさと活力を保つカギとなるでしょう。継続的な自己更新のプロセスを通じて、私たちは常に進化し続ける世界において、自分自身を有効かつ活動的に保つことができるのです。

「アジャイル仕事術」では、働き方をバージョンアップするための技術をたくさん紹介しています。

坂田幸樹(さかた・こうき)
株式会社経営共創基盤(IGPI)共同経営者(パートナー)、IGPIシンガポール取締役CEO
早稲田大学政治経済学部卒、IEビジネススクール経営学修士(MBA)
大学卒業後、キャップジェミニ・アーンスト&ヤングに入社。その後、日本コカ・コーラ、リヴァンプなどを経て、経営共創基盤(IGPI)に入社。現在はシンガポールを拠点として日本企業や現地企業、政府機関向けのプロジェクトに従事。細谷功氏との共著書に『構想力が劇的に高まる アーキテクト思考』(ダイヤモンド社)がある。『超速で成果を出す アジャイル仕事術』(ダイヤモンド社)が初の単著。