断られた→返信しない「メール1往復主義」の若手が増加中!タイパ重視の本末転倒写真はイメージです Photo:PIXTA

依頼をして断られたら、それには返信をしない

 近年、知らない間に、ビジネスマナーは急激な変化を遂げているようだ。

 例えば、この連載記事を読んだ、マスコミや関係する会社などから、記事に関連する追加コメントや別の記事の依頼などが、筆者の元へそれなりに来る。せっかくの申し出なので、基本的には受けることにしているが、スケジュールの都合や自分が適役ではない場合、丁寧に理由を述べてお断りすることにしている。

 その際、驚くことに、私が断りの連絡をすると、その後のやりとりがパタッと途絶えることが多い。

 以前ならば、「承知しました。次回、また何かあればよろしくお願いします」という短い返事が先方から送られてきて、そこで終了という流れになるのが普通であった。しかし、最近はそのような返信がない。“一往復半”のやりとりで終わるのではなく、“一往復”で終わるのが、現在のビジネスパーソンにとっての常識となっているようなのだ(もちろん、全員ではないが)。

 不思議に思って、周囲に聞いてみたら、同様の経験を持つ人は多く、皆それなりに違和感を持っていた。そこでさらに探ってみると、どうも最後の返事をしない人が問題なのではなく、すでに、若手社員の間では、一往復で済ませることが常識化しているようなのである。

 どのようなことが背景にあるのだろうか。