南米ベネズエラは隣国ガイアナで発見された大型油田へのアクセスを狙い、軽戦車、ミサイル搭載哨戒艇、装甲輸送車を国境に配備し、ガイアナ西部を併合するという主張を推し進めている。米バイデン政権にとっては安全保障上の新たな課題が急浮上した格好だ。軍配備の状況は9日公表された衛星画像のほか、ベネズエラ軍が先ごろソーシャルメディアに投稿した動画で確認できる。ガイアナで新たに発見されたエネルギー資源に影響力を振るおうと、ベネズエラ政府は取り組みを活発化させている。ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領とガイアナのイルファーン・アリ大統領は昨年12月、武力行使を回避し、領土紛争の解決に向けて合同委員会を設置する合意書を交わしたが、それに真っ向から反する動きだ。