PHOTO: JACKIE MOLLOY FOR THE WALL STREET JOURNAL
米銀持ち株会社ニューヨーク・コミュニティー・バンコープ(NYCB)は先月、多額の損失を計上し、厳しい業績が今後も続きそうだと警告した際、大きな懸念材料を指摘した。それは、ニューヨーク市のアパート市場の不振に陥った一角を対象とした融資の不良債権化だ。
NYCBは家賃安定型アパート向け融資では同市最大の貸し手であり、市内の家賃安定型アパートを担保とする融資は約180億ドル(約2兆7000億円)と、同社の融資残高全体の20%以上を占めている(家賃安定型アパートは、手頃な賃貸住宅を供給する目的でニューヨーク市が行っている家賃規制の対象)。