阪神38年ぶり日本一の裏で「見逃し三振」増、そこから透ける岡田采配の妙Photo:PIXTA
*本記事はきんざいOnlineからの転載です。

 阪神タイガースは、2023年シーズンに38年ぶりとなる日本シリーズ制覇を成し遂げた。その要因として挙げられるのが投手力であり、防御率はセ・リーグで唯一の2点台だった。

 優秀な投手陣の陰に隠れているが、攻撃陣もセ・リーグチーム得点数1位で優勝に大きく貢献した。ただ、その印象が薄いのは規定打席に到達した打者の中で打率3割を超えた選手がおらず、かつ、チーム本塁打もリーグ5位の84本しか打っていないことに起因しているように思う。

 それでもこれだけの得点を生み出したのは「四球数」の多さと、「出塁率」の高さによるものだろう。チーム四球数はリーグでダントツの494(図表)。リーグ平均386に比べて100以上多かった。22年シーズンの阪神の四球数が358なので、チームとしても23年は大幅に四球数が増加したことが分かる。