ビール銘柄は事前に上司に確認を

話を戻そう。企業には、その企業に近しい財閥グループによって、指定のビールメーカーがある。この指定ビール銘柄については、結婚式・披露宴の場でも配慮すべき事項なので大枠は押さえておきたい。

具体的には以下のようなケースが多い。

三菱系:キリンビール
住友系:アサヒビール
三井系:サッポロビール
芙蓉系:サッポロビール
三和系:サントリー

このような財閥名が社名についていればわかりやすいが、財閥名がついていないグループ企業もある。上司にビールの指定銘柄があるかは予め確認しておくといい。

一般的な情報よりも「正確なヒアリング」を

財閥が合併してできた企業についても注意を払いたい。たとえば三井住友銀行はアサヒビールであるが、拠点長が三井出身の場合はサッポロ(ビール)になるケースがあると聞いたこともある。確認するに越したことはないだろう。

ビール銘柄の指定については、企業によってもどこまで気にするか大きく異なる。「そのビールだけを取り扱っている店でないと行かない」会社もあれば、「複数の銘柄を取り扱っている中にゲストの指定のビールメーカーがあれば大丈夫」という会社もある。私の経験では「競合財閥が贔屓にしているビールを取り扱っていてもいいが、注文はしないように」と念を押される場合がほとんどだ。
私見であるが、三菱系のキリンビール、住友系のアサヒビールに対するこだわりが強いものの、それ以外の財閥においては銘柄まで気にする方はそこまで多くない印象だ。

今までの会食の傾向を知っている方に、ビール銘柄で意識すべきポイントがあるかどうか、事前にヒアリングをしたい。

(本記事は、『ビジネス会食 完全攻略マニュアル』の一部を抜粋・編集・加筆したものです)