「忙しすぎて本を読む時間がない」「1冊読み切るのに時間がかかる」「読んでも読んでも身につかない」――そんな悩みを抱えているビジネスパーソンは少なくありません。本を読めばいいことはわかっているのに、自主的に読めない人もいるでしょう。
何の本をどう読み、どう活かしていくか――働くうえで必携のビジネススキルを良書から抜き出したのが『ひと目でわかる! 見るだけ読書』。本書は、コスパやタイパを重視する現代的な読書スタイルを重視する人にとっても、魅力的な読み解き&活用法です。たった「紙1枚」を見るだけで本の最も大事なポイントが圧倒的なわかりやすさで理解でき、用意したワーク1枚を埋めるだけで即スキル化できる1冊。それも1万冊の読書体験と1万人を教えてきた社会人教育の経験から、絶対に読んでほしい24冊+αを紹介。ただ、エッセンスをまとめただけでなく、読後には、紹介した本が有機的につながっていく仕掛けがあなたのビジネススキルを飛躍的に向上させます。

9割の人が知らない、「1枚」にまとめて「見える化」する最大効果とは?Photo: Adobe Stock

読んだ後にどう活用するか?

 前回の記事「名著『アイデアのつくり方』を紙1枚でまとめてみたら、決定的に足りないものがわかった」で、「紙1枚読書まとめ」を披露しました。

9割の人が知らない、「1枚」にまとめて「見える化」する最大効果とは?

 次に、「読んだ後にどう活用するか?」です。

「1P」「2W1H」「3ポイント」の3要素を駆使して「1枚」にまとめることで、非常にシンプルなカタチで学びを抽出することができました。

 このうち、「何を読むか?」「どう読むか?」だけでなく、「読んだ後にどう活用するか?」を重視する本書において最も大切な問いは、最後の「How=どう活かすか?」です。ただ、1つ目の「ダンドリ力」や「情報インプットのスキル」については、『アイデアのつくり方』を読むだけでは実践が難しいと感じる読者もいるかもしれません。

 そこで本書では、読書後から実践に至るまでの補助線としても、「1枚」フレームワークをフル活用していきます。

「ダンドリ力」については図02のような「1枚」を使った実践が可能です。

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 書き方は、次の手順で作成してみてください。

緑ペンで図02のような枠組みを作成する(デジタルでも可)
青ペンで「今月やること」を書き出す(3分程度で)
•赤ペンで「特にアイデア勝負となる仕事」

を3つほど選ぶ色分けまでやるかどうかはどちらでも構いませんが(視覚的にわかりやすいほうが思考整理が促進されるためこの3色を推奨しています)、ともかくこうやって書き出して「目で見える状態にする」からこそ、一目瞭然であっさり考えをまとめていくことができます。

「はじめに」でも触れましたが、こうやって“「1枚」にまとめて「見える化」すること”の威力・魅力・醍醐味を、私はサラリーマン時代にトヨタで働きながら学び取ってきました。もちろん、トヨタの「紙1枚」文化自体は、職場での資料作成を念頭においた話です。私はそこから、「考え抜けること」「わかりやすく伝えられるようになること」「ジブンゴト化できること」といった本質のみを抽出し、フレームワーク化してさまざまな題材に当てはめられるようにスキル化しました。

 それが「1枚」フレームワークであり、この手法を読書にフル活用していこうというのが本書のコンセプトです。

 次回は、具体的な「アイデアのつくり方」です。

(本原稿は書籍『ひと目でわかる! 見るだけ読書』の一部抜粋したものです)