上級プログラムコーディネーターのライザ・シソンさん(26)は2月、100ドル札を5枚持ってニューヨークのフリーマーケットに出かけた。しかしどの店でも、おつりがない、あるいは個人間送金アプリのベンモかゼルを使用したデジタル決済しか受け付けていないと言って100ドル札の受け取りを拒否した。細かいお金に崩そうと思って、コーヒーショップや地元の果物屋台で使おうとしたが、やはり拒否された。5枚のお札は今も財布の中にある。「特にフリーマーケットでは、現金のほうが便利だろうと思っていた」とシソンさんは話した。100ドルは米国の紙幣の中で流通量がとびぬけて多く、それに比べると1ドル札の流通量さえ少なく見える。米連邦準備制度理事会(FRB)の最新のデータによると、100ドル札の流通量は2012年から22年の間に2倍以上に増加、伸び率は他のどの額面の紙幣よりも大きかった。
米100ドル札、流通量増加も厄介者扱い
最も使用されている米紙幣にもかかわらず、レジ係からも経済学者からも嫌われている
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