自分がコミュニケーションのきっかけになる

 こういった背景もある中で、職場の空気を明るくする人がやっているのが、「人のいいところをまわりにも伝えること」です。

 たとえば、

「この前、Aさんに手伝ってもらった仕事がすごく好評だった」
「Bさんはいつも丁寧な対応をしてくれるいい人」
「悩み事があるときはCさんに相談すると解決することが多い」

など、職場にいる人たちがそれぞれ持っている長所を共有するのです。そうすることによって、まわりは、職場の人たちのキャラクターを掴みやすくなります。加えて、言われた側も自分の長所を自覚できるだけでなく、それを人に評価してもらえるため一石二鳥でしょう。

 こういった状況になれば、「Aさんに仕事の相談してみよう」「Bさんの仕事のやり方を真似てみよう」と自然とお互いの良さを認め合う職場ができ、コミュニケーションが活発になります。

 単純なことですが、人は褒められると嬉しいものです。それが職場全体で起きるのですから、明るいコミュニケーションが生まれるのも当然のことでしょう。

 ちょっとしたことですが、誰か一人がこれを実践できるとチーム全体の空気がよくなります。これまで数々の番組作家を務めてきましたが、空気のいい現場には、いつも「人のいいところを共有できる人物」がいました。ぜひ頭の片隅に入れておいていただけると幸いです。