くりぃむしちゅー上田晋也が50歳を迎え、コロナ禍で綴ったエッセイ『経験 この10年くらいのこと』(ポプラ社)。芸能界の裏話、家族との日常、体調不良、記憶力低下など、40代のリアルをユーモラスに描いた、10年間の非成長記録です。今回はその中から「初めてのワンオペ育児」と「息子の箸の練習」をお届けいたします。「育児って、オムツ替えてミルクあげればOKでしょ?」――そんな軽い気持ちで挑んだ父親の“初めてのワンオペ育児”でしたが……。
混乱~初めての育児~
長女が生まれて半年ほど経ったある日。
仕事が休みだった私は、たまには奥さん孝行でもしようかと思い、その一日を育児に費やそうと決心した。
写真/有泉伸一郎
それにしても気付くのが遅すぎる。およそ半年、育児は家内に任せっきりだったわけだ。7月上旬に「あっ、明けましておめでとうございます!」みたいな遅さである。
「今日さ、俺休みだから、赤ちゃんの面倒、俺が見とくから、映画観にいくなり、友達とランチ行くなりしてくれば?」
「えーっ、嬉しいけど、大丈夫?」
「まあ、大丈夫でしょ? とりあえず、泣いた場合どうすれば泣きやむか教えてくれる?」
「じゃあ、オムツの真ん中にこの黄色のラインが入ってるでしょ? この黄色が緑に変わったら、オムツ替えろのサインだから、ティッシュで拭いて替えてくれる?」
「うん。他は?」
「それでも泣きやまなかったら、ミルクが欲しいってことだと思うから、その時はこのミルクを40度くらいに温めて、飲ませてあげて」
「うん。他は?」







