スーダン軍トップのアブドルファタハ・ブルハン統治評議会議長は昨年夏、首都ハルツームで準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」に包囲された際に、意外な協力者に助けを求めた。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領だ。ゼレンスキー氏には、この要請を真剣に受け止める理由があった。ウクライナとスーダンの軍関係者によると、2022年にロシアがウクライナに侵攻した直後から、ブルハン氏がウクライナに武器をひそかに供給していたことが一つだ。もう一つは、ロシアの民間軍事会社ワグネルがRSFを支援しているだけでなく、スーダンで金も採掘し、それがロシアのウクライナでの戦争資金になっていたことである。スーダンでの作戦に参加した複数のウクライナ軍兵士によれば、ブルハン氏の要請を受けてから数週間以内に、ウクライナの特殊部隊がスーダンに派遣され、ハルツームからRSFを排除するための戦闘を開始した。