「あなたは、騙されやすい人だろうか?」
これを測ることができるのが、「論理的思考問題」です。知識や計算はいっさい不要で、「考える力」のみが問われる問題を指します。Google、Apple、Microsoftといった超一流企業の採用試験でも出題され、「スティーブ・ジョブズ超えの天才」と言われたあのピーター・ティールも自社の採用試験に取り入れました。これまでの正解が通用しない時代に必要な「思考力」を鍛える、「最高の知的トレーニング」でもあります。
そんな論理的思考問題のなかでも選りすぐりの傑作を世界中から収集し、解説した書籍が『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』です。「論理的思考」「批判思考」「水平思考」「俯瞰思考」「多面的思考」が身につく67の問題を紹介。「頭のいい人の思考回路」がわかり、読むだけで、一生モノの武器となる「地頭力」が鍛えられます。この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、「騙されやすい人」ほど間違えてしまう問題を紹介します。(構成/石井一穂)
事実を疑って考えられるか?
批判思考とは、事実を疑って考えること。
その力が問われる有名な問題を考えてみましょう。
違和感の正体に、あなたは気づけるでしょうか。
あなたは、2人の同僚と一緒にホテルに泊まりに来た。
宿泊料は1人1万円、合計3万円を受付係に渡した。
ところがその後、3人の場合、宿泊料は2万5000円だったと気づいた受付係は、5000円を返そうとした。
しかし受付係は「5000円は3人で割れない」と考え、2000円をポケットにしまい、残りの3000円を3人に返金した。
3万円を支払った後で3000円返ってきたので、3人は合計2万7000円を支払ったことになる。
受付係がくすねた2000円を足すと2万9000円。
残りの1000円はどこに消えたのだろう?
次のページで、正解と考え方をお伝えします。