馬鹿な大鵬であり続けよう

 僕達が大鵬ならば、両方の翼を自在に使いこなせる大鵬でありたい。大鵬は古代中国における季節風の象徴だという説があります。中国大陸の南、太平洋を吹き抜ける季節風は、古来より貿易船の帆を押し、東西文明の融合、新たな文化の隆興を育んできました。

 1匹の蝶でさえハリケーンを引き起こすなら、293羽の大鵬は何をもたらすのでしょうか。僕達がおこす風もまた、曖昧な他者を融合させ誰かの「そうぞう」の一助となると信じています。

 桐の朋。ですがけっして「これっきりのとも」ではないはずです。

 数千里の翼を伸ばして校舎の外に尚も広く晴れ渡る大空を悠々と、颯爽と翔けていく我ら大鵬。

 78期が飛び立つ空に、学びあれそして笑いあれ。

 78期よいつまでも、馬鹿な大鵬であり続けよう。

 2024年3月2日 78期卒業生代表 土田淳真

※スティーブ・ジョブズの演説内容など、一部表現を元のスピーチから修正・編集しています。