ブラック企業に勤めながら、貯金0円から1億円を貯めた男の生活とは!?「給料が全部貯まっていくんです」と語り、独特の節約生活がSNSで大バズり! テレビ朝日、TBSなど、各種メディアや韓国や台湾、中国、タイ、ベトナムなど海外でも話題になったのが、絶対仕事辞めるマン氏だ。同氏の蓄財の道のりや、節約生活のすべてを明かした初の著書『1億円の貯め方 貯金0円から億り人になった「超」節約生活』が刊行された。節約生活のきっかけから、貯金の過程や具体的な節約テクニックまで、究極の節約思考とその実践法を丁寧に解説した1冊だ。 今回はその刊行を記念し、内容の一部を紹介する。

1億円の貯め方Photo: Adobe Stock

お金が貯まらない人の共通点

 節約や貯金では、しっかりとした目的がないと具体的行動に力が入るはずがありません。ここでは、その実例を一つ紹介します。

 私は知人から投資アドバイスを求められることがあるのですが、そのほとんどは目的が漠然としています

知人「何か投資でお金を増やしたいんだ。お前くわしいよね?」
 「どのくらいお金を増やしたいの?」
知人「ん~。銀行に預けていても、お金って増えないでしょ~。それよりよければ」
 「ならばこのポイ活(ポイントをうまく貯め、活用すること)で〇〇を××すれば……。毎年1万円ほどにはなるよ」

 彼には、銀行の普通預金金利で年間1万円を得られるほどの運用資産はありません。よって、このポイ活で銀行金利越えという目的はあっさり達成するはず。しかも、ノーリスク。これは我ながら、100点満点の回答のはずです。

 しかし……。彼はどこか不満げ。「俺が聞いているのはそれじゃないだろうが!」という顔です。

「何に投資するか」よりも大切なこと

 彼の本意はおそらく、「投資が流行っているから、自分もやって小遣いがほしい!」といった漠然としたものだったのでしょう。だから「何円くらい増やしたい」「何%くらい増やしたい」という具体的な数値目標がないのです。

 そこに私が具体的金額を聞いたものだから、これまたどこかの誰かが言っていた「銀行預金は増えないから投資しよう!」という宣伝文句の記憶を、とっさに引用したものだと思われます。だから私の満額回答でも、なにか不満げな顔になってしまったんですね。

 このボタンの掛け違いが発生した原因は明らかです。「投資が流行っているから、自分も参加して小遣いがほしい!」という漠然さですね。

・なぜ投資で稼ぎたいのか
・会社を早期退職できるFIRE資金がほしいのか、月数千円の小遣いがほしいのか
・その小遣いで具体的に何を買いたいのか
・その「買いたいもの」は本当にほしいものか。代替品ではダメか
・投下できる資金はどれだけあるか
・どのくらいのリスクまで許容できるのか……etc.

 これらをきっちりと詰めて目標利回りを設定しなければ、最善手は探せません。「今年中にどうしても3倍に増やしたい!」となれば過大なリスクを負ってでも信用取引するしかないし、銀行預金以上ということであればその辺のポイ活で充分です。

 お金を貯めようとすると、投資等の「手段」ばかりに目がいきがちですが、まずはどれくらいの額をどう貯めるのかといった「計画」をしっかりと立てましょう

(本稿は、『1億円の貯め方 貯金0円から億り人になった「超」節約生活』を抜粋、再構成したものです)