伸び悩む人と成長できる人の差
それは、キャリアを積んでも実力がまったくつかないことです。これは多くのお笑い芸人を見ていて感じたことでもあります。
人から評価されることばかりを考えた芸人は、最初は活躍をします。講師であれ、先輩芸人であれ、好みに合わせたことだけをやっていればいいだけですから、そこまで時間もかかりません。しかし、あるときからピタッと成長が止まるのです。
それは舞台に立ったときです。お客さんは非常にシビアです。媚びようとしたり、顔色を伺おうとすることにすぐ気がつき、まったくウケがとれないのです。しかし、顔色を伺うことに慣れてしまっていますから、そこからの修正も方法がわからず、最終的に伸び悩むのです。
対して、実力をつけることだけに集中している芸人は、最初のスタートはあまりよくありません。さまざまな壁にぶつかりながらゆっくりと進んでいきます。しかし、そのあいだ、少しずつ実力がついていき、舞台に立つようになってから安定してウケが取れるようになるのです。
これはビジネスの世界でも同じだと私は感じます。人の顔色ばかり伺い、実力をつけることを放棄している人は、もしかするとまわりより早く出世するかもしれません。しかし、出世するにつれて顔色を伺う相手が減っていき、実力だけで勝負しなければいけなくなります。そのときに活躍できるかどうかは言うまでもないでしょう。
大事なことは、常に自分の実力をつけることだけです。この考え方さえ持っていれば、時間がかかっても必ず成長できます。ぜひ頭の片隅に入れておいていただけると幸いです。