パチンコ、麻雀、女、酒、タバコを欠かさず、ほぼニート状態の父親。それに母親が共依存するという複雑な家庭環境に育った。14歳のとき、父親が自己破産して失踪。貧しい生活を支えた母親は病に倒れ、半身不随に。苦境のなか、独学で大学に合格、奨学金を得た。そして、兄・成田悠輔がくれた本をきっかけに「起業」を志した。話題の書『14歳のときに教えてほしかった 起業家という冒険』(ダイヤモンド社)の著者・成田修造は、体当たりで起業家の道を歩むようになる。本書は起業を通じた人生の指南書で、何歳からでも組織に頼らず、副業・独立・起業でビジネスを展開するときに必須の内容。これからは会社員であっても、自分で事業をつくれると強い。その思考法とノウハウを全公開する。
※本稿は、『14歳のときに教えてほしかった 起業家という冒険(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。
社内起業を経験する
3つのルート
「社内起業には興味があるが、どうすればいいのかわからない」という人も多いのではないでしょうか。そこで、社内起業をするための代表的な3つのルートを紹介したいと思います。
ルート2 新規事業担当者として抜てきされる
ルート3 自ら新規事業を上司に提案する
ルート2
新規事業担当者として
抜てきされる
今回説明する「新規事業担当者として抜てきされる」は、現時点で社内起業が制度化されていない会社に勤めている場合に目指してみるといいと思います。
僕自身、クラウドワークス時代には、常に新規事業のアイデアを考えていましたが、アイデアと同時に重要になってくるのが「チーム」です。
誰と誰を組み合わせて新規事業を立ち上げるかに、強く意識を向けていました。
新規事業成功の
黄金法則とは?
新規事業の成功はおおよそ、アイデア20%、実行80%です。いいアイデアがあっても、いいチームをつくって、そのチームがやり切らないと、新規事業は成功しません。
社内で常にいろいろな人と接点を持ち、その人がどんなスキルを持ち、どんな性格で、どんな熱意を持つのかを把握して、タイミングを計って声をかけるようにしていました。
そのときに新規事業のチームに呼びたくなるのは、その事業を立ち上げるにあたり、なんらかの強みを持っている人です。
そして何より新規事業に対する熱意があること。そして、やり切ってくれそうな人です。
新規事業に
必要な人材とは?
ソフトウェアのサービスを立ち上げるならば、ゼロからサービスを作れるエンジニアや体験を形にすることができるデザイナー、初期のユーザー集めや利用企業集めに奔走できそうな営業の人材が必要になります。
金融や医療など特定の業界で新規事業を立ち上げるならば、その業界での知見のある人材も必要になります。
新規事業は不確実性が高いですから、ある仮説を立てて、素早く実行し、そこから得た学びから当初の仮説を修正するなど、トライアル・アンド・エラーを繰り返しながら、臨機応変に進めることが必要です。
経営陣が重視する
人材のポイント
そのときに経営陣が重視するのは、ポジティブで柔軟なマインドセット。そして事業を成功させたいという強い意欲がある人材かどうかです。
もし社内で新規事業を立ち上げたいという熱意があるならば、普段の会話から自分の強みや新しい事業への情熱をアピールしておくことが重要になります。
もちろん、新規事業を任される人材になるため、常に勉強し、努力を積み重ねていくことが欠かせません。
ルート3
自ら新規事業を
上司に提案する
ルート3は、上司や経営陣に社内起業を自ら提案し、ポジションを勝ちとるという方法もあります。いわゆる「直談判」というヤツです。
新規事業の提案制度がない会社に勤めているのであれば、ただ待っていても社内起業のチャンスは巡ってきません。
「こんな新規事業をやりたい」「社内起業をしたい」という強い思いがあるのであれば、アイデアをまとめて上司に相談して、新規事業として認めてもらう必要があるわけです。
この方法を選ぶのであれば、「熱意」と「行動」が何より重要になります。
※本稿は、『14歳のときに教えてほしかった 起業家という冒険』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。