「人生が楽しくない人」の残念な共通点

 自分の生き方に満足しながら過ごせるなら、年を取ることはそれほど恐ろしいことではありません。自分が集中すべき相手や仕事があるとか、たとえそれがない人でも広い心でどっしり構えていれば問題ないのです。そもそも、老いに向かう行進は、この世に生を受けた瞬間から始まっています。

 それでも少しでも愉快に年を取るために必要なことがあります。「自己超越の能力」です。平たく言えば、「他者に関心を持つことと、世の中に目を向けること」。

 つまり自己超越の能力とは、他の人の喜びも自分事のように喜べる力であり、また、何事にも関心を持てる力、次世代の未来に投資できる力であり、「生きる楽しみを見出せない人」に欠けている視点でもあります。

 こうした自己超越の能力があれば、襲いくる虚無感を克服し、生きる意味につなぐことができます。自己超越の能力の土台には、自分がこの世から消えてなくなっても、先祖や親、師やメンターたちから受け継いできたもの(それが知的・霊的・物質的ないずれであっても)は、次の世代を通じてつながり、世界はそうやって存続していくのだという信念があるからです。

人生に正解はない。だからこそ

 老い方に正解はありません。ある人は静かな老年期となり、またある人はバイタリティあふれる活動的な老年期を送るかもしれません。いずれにせよ、自分が満足できるように過ごすのが最善の生き方です。

(本原稿は『もし私が人生をやり直せたら』から一部抜粋、追加加筆したものです)