パクチーが香る塩味スープと
大人気の創作ハンバーガー
4.漢方系スパイスのスープで食べる幅広米麺(麺ヌキも可)
漢方風のスパイスを使ったスープにポークのひき肉、胃やレバー、腎臓、タンなどのモツ類、豚肉のカリカリ揚げ、血を豆腐状に固めたもの、そして幅が広いためにくるくると巻いた米の麺を入れた具だくさんの料理がクワイチャップ。その名店がこちらバンコクの中華街ヤオワラートにある老舗「クワイチャップ・ナーイ・エック(エックさんのクワイチャップ)」。
色の濃いスープを出す店もありますが、ここのクワイチャップは透明なスープ(Roll Noodle Soup 70バーツ・100バーツ・150バーツ、約290円・約415円・約622円)。胡椒、揚げにんにく、パクチーの香りがきいた薄い塩味で食べやすく、多彩な具で重そうな見た目なのにすいすいとお腹に収まります。お酒を飲みすぎた翌朝の朝食にもよさそうです。
麺ヌキにするとカオラオ(Pork Entrall Soup 70バーツ・100バーツ・150バーツ、同上)と呼ばれ、これは具とスープだけで食べてもよし、ご飯(Rice 10バーツ、約41円)を添えておかずにしてもよし。レンゲですくった具をご飯にのせ、スープと一緒にわしわしと食べるのが筆者の好みです。
ポークのカリカリ揚げご飯(Deep Fried Crispy Prok w/ Rice 80バーツ・100バーツ・150バーツ、約332円・約415円・約622円)、ポークの脚肉煮込みご飯(Breised Port Rump w/ Rice 60バーツ、約249円、80バーツ・100バーツ・150バーツ、同上)、ポークのスペアリブ煮込みご飯(Pork Spareribs Stew w/ Rice 80バーツ・100バーツ・150バーツ、同上)もおすすめです。
クワイチャップ・ナーイ・エックは1960年創業。路地に面した厨房には調理済みの具材が並び、注文が入るとスープに入れてひと煮立ちで完成。料理ができるのも客の回転も早いので、少しぐらい混雑していてもそれほど待たずに食べられます。店頭の人混みに臆せず、ぜひ試してみてください。なお、ビールはありません。
住 所 442 Soi 9, Samphanthawong, Yaowarat Rd.
電 話 0-2226-4651
営業時間 8:00~24:00
定休日 なし
Facebook https://www.facebook.com/NaiEkRollNoodles
5.道端のドラム缶に座って食べるリッチでグルメなバーガー
バンコクではハンバーガーが流行中。本格的なハンバーガーショップが次々にオープンし、味や雰囲気を競っています。そこに登場したのが、ひと味違うこのお店「クラブ・バーガー」。シグネチャーのメニューはビーフやポークのパティではなく、店名にもあるようにカニ肉をたっぷり使ったクラブ・バーガー(Crab Burger Signature 329バーツ、約1365円)なのです。
自家製のふわふわバンズに、オーロラソースをまとったカニ肉がたっぷり挟みこまれ、てっぺんに刺さったキュウリのピクルスとオリーブが見た目のアクセントになっています。フレンチフライとサラダも添えられ、栄養のバランスもバッチリ。箱型の台に入れられているので食べやすいのもマル。手が汚れないようにとビニール手袋が添えられる心遣いも嬉しく感じられます。
和牛や黒豚を使ったバーガー類も、パティはすべて自家製。ベーコンとチーズがサンドされたT-レックスバーガー(T-Rex Burger Wagyu/Kurobuta 329バーツ、同上)や3枚重ねのパティに目玉焼きまでのったサムライ T-レックスバーガー(Samurai T-Rex Burger Wagyu/Kurobuta 349バーツ、約1448円)など、ボリューム満点のバーガーがめじろ押し。お腹をすかせて行きましょう。ビールはビア・シン大瓶109バーツ(約452円)、ビア・チャーンなら99バーツ(約411円)と嬉しいお値段です。
店は広い通りに面しており、テーブルは歩道に並べられたドラム缶。椅子に使われているのも小型のドラム缶で、クッションが敷いてあるので座り心地は悪くありません。横を歩く通行人、そのすぐ先を行き交う車を眺めながら頬張るカニ肉のハンバーガー。こんな体験、きっとバンコクでしかできません。
住 所 1708 Banthatthong Rd.
電 話 09-6220-1425
営業時間 18:00~翌1:00
定休日 なし
Facebook https://www.facebook.com/CRABBurger2022
【番外】グルメ注目のバンタットトーン通り
バンコク中心部にあるチュラーロンコーン大学の西側で、ラーマ1世通りとラーマ4世通りを南北に結ぶのがバンタットトーン通り。その周辺は古い下町で、BTS(高架鉄道、Bangkok Mass Transit System Public Company Limited)やMRT(Mass Rapid Transit Authority of Thailand)など都市鉄道の駅からは微妙に遠いためか外から訪れる人は少ないものの、地元密着型老舗の食堂が多いエリアとして知られていました。プー・パッ・ポン・カリーで名高いレストランのソンブーンも、本店はこのエリアにあります。
全長2kmほどのこの通り、近年にわかに飲食店が増え、しかも手頃な店が多いことから、若者向けのグルメストリートとして注目を集めています。今回ご紹介した5軒のうち、「サヤームカプラオ・カフェ・グランド・バンタットトーン」と「クラブ・バーガー」もこの通り沿いにあります。
通りを歩けばカオ・マン・カイや麺類などの定番屋台料理からシーフード、お粥、ディムサム、そして日本料理や韓国料理、バーやビストロ、カフェ、スイーツやアイスクリーム専門店など、さまざまなジャンルの飲食店が並んでいるので、食べたいものや試してみたくなるものがきっと見つかるはず。ぜひ一度出かけてみてください。
アクセス BTSシーロムラインの「ナショナル・スタジアム」駅、MRTブルーラインの「サムヤーン」駅か「フアラムポーン」駅から徒歩10~15分程度。スマートフォンのアプリでトゥクトゥクが呼べる「MuvMi」が便利。
※為替レートは、2024年4月9日現在のもの
※本記事は、2024年3月15日現在のものです。