海外・国内旅行ガイドブックの決定版『地球の歩き方』から、今回紹介する記事は「【タイ】伝統料理も下町料理も創作バーガーも全部いただきます!バンコクで食べるならこの5軒!」です。タイで話題のグルメにフォーカスし、古くから人気の老舗店や最近話題の店を訪れ、伝統的な料理から新感覚の進化系料理まで取材しました。その中から、バンコクへ行くならぜひ体験してもらいたい、よりすぐりの5軒をご紹介します。(写真/井出友樹・文/編集工房緑屋 水野純)
正統派タイ料理から下町料理
新感覚ガパオに大満足!
1.老舗の底力を感じさせるこれぞ正統派タイ料理
ラーチャダムヌーン通りは、ワット・プラケオや王宮、カオサン通りなどがあるバンコクの旧市街にあたるエリアを通る、タイ王国の首都にふさわしい大通り。その中ほどの民主記念塔が立つロータリーに面して、1957年創業の格式高いレストラン、クラシックな外観の「メーターワライ・ソーンデーン」があります。
店内には分厚いカーペットが敷かれ、ずらりと並ぶテーブルには純白のテーブルクロス。中央にはグランドピアノがあり、毎晩生バンドと歌手が1970~80年代のゆるやかなタイ音楽を奏でて、まるでその時代にタイムスリップしたかのよう。落ち着いた客層で、周辺に多い公的機関での行事や催しの帰りなのか、タイの正装や盛装に身を包んだグループもよく見かけます。
メニューに並ぶのは、王道の正統派タイ料理。新鮮なスパイスのシャープな香り高さと素材の味を生かした料理が、重厚な食器にカービングを添えた華やかな盛り付けでサーブされ、伝統の良さを見た目と味の両方から改めて感じさせてくれます。
タイ風ポメロサラダ(Spicy pomelo salad with shrimp 250バーツ・375バーツ、約1036円・約1553円)に使われるサボン(ポメロ)のつややかな粒、パイナップル蒸しカレーご飯(Baked pineapple curry rice with shrimp 320バーツ、約1326円)にのっている大きなエビなど、厳選された素材を使う料理の値段はひと皿250~400バーツ(約1036~1657円)程度と良心的。ビア・シン大瓶170バーツ(約704円)とやや高めなのは、高級店の矜持的値付けでしょうか。
住 所 78/2 Ratchadamnoen Klang Rd.
電 話 0-2224-3088
営業時間 毎日10:30~22:00(LO21:30)
定休日 なし
Facebook https://www.facebook.com/methavalaisorndaeng
2.下町食堂のお手頃価格シーフードで満腹&大満足
カニをはじめとしたシーフードが手頃な価格で食べられると人気の、気軽な雰囲気の食堂が「ノーン・リム・クローン」。ここでぜひ注文したいクラブ・オムレツ(Crab omlet:kai jeaow pu 620バーツ、約2569円)は、小ぶりの枕のような形をした高さと厚みがあるオムレツで、ナイフで開いてみれば中身がほぼカニで驚くとともに喜びの笑みがこぼれます。
そして2人分はあろうかという大盛りのカニチャーハン(Fried rice with crab 430バーツ、約1781円)は、ご飯の山のどこをすくってもカニが出てくるほど。どの料理も量が多くひと皿で満腹になってしまうので、いろいろ食べたかったら最低でも3~4人で行きましょう。
イカの塩卵炒め(Squid stir fried with salted egg some vegetables 240バーツ、約994円)はご飯が果てしなく進む味。ビールのお供にはシャコのガーリック炒め(Fried mantis shrimp with garlic 450バーツ、約1864円)やホタテのガーリック炒め(Fried scallop with garlic 450バーツ、約1864円)はいかがでしょうか。ちなみにビア・シンは大瓶120バーツ(約497円)です。
店を正面から見ると向かって右が厨房で、左の間口が広いほうが客席になっています。以前は厨房の2~3階が客席で、階段も客席も狭いためやや窮屈でした。客席が1階に移転してなおかつ全体が広くなり、入店しやすく居心地もよくなりました。閉店時間が日本的な感覚だとかなり早い16時なので、夕飯には使えないのでご注意ください。
住 所 51 Soi 23、Soi Ekkamai、Sukhumvit Rd.
電 話 08-6044-9478
営業時間 月~土 8:30~16:00(LO15:30)
定休日 日曜日
Facebook https://www.facebook.com/nongrimkhlong
3.パット・カプラオ(ガパオライス)界に吹き込む新しい風
ホーリーバジル(バイ・カプラオ)とトウガラシでひき肉などの具材を炒めたものをご飯にのせるパット・カプラオ(いわゆるガパオ、ガパオライス)。タイ人にも人気のこのひと皿メシをアレンジした独創的な料理の数々がメニューに並ぶ、カフェ風レストランが「サヤームカプラオ・カフェ・グランド・バンタットトーン」です。
イチオシはバスマティライスを使ったパット・カプラオにプレミアムビーフのステーキをのせ、卵2種(目玉焼き、ナムプラー漬けアヒル卵)を添えたセット(SET: Basmati rice basil premium beef steak combo 299バーツ、約1239円)。バスマティライスはパラパラで香り高く、糖分を吸収しにくくするために健康にもいいとか。肉の焼き加減3段階(レア、ミディアム・レア、ミディアム・ウェル)と辛さ5段階(Non spicy、Less spicy,Medium signature←おすすめ、Very spicy、Extra spicy)も注文できます。アヒル卵は好みのタイミングでライスやステーキにかけて、味変を楽しみましょう。
一般的なジャスミンライス使用のパット・カプラオも各種あります。豆腐のチリソルト炒め(Fried tofu with chili and salt 99バーツ、約410円)などおつまみによさそうなスパイシーな料理もあり、ビア・シン大瓶120バーツ(約497円)なので、夜飲みに行くのもいいかもしれません。シメはぜひパット・カプラオで。
SiamKaprao Cafe Grand Bantadthong
住 所 71274 Banthatthong Rd.
電 話 09-9648-0009
営業時間 11:00~22:00
定休日 なし