「熊に遭遇して南へ10km、東へ10km、北へ10km逃げたら、元の位置に戻ってしまった。さて、熊の色は?」
これは知識や計算はいっさい不要で、「考える力」のみが問われる「論理的思考問題」のひとつ。論理的思考問題はGoogle、Apple、Microsoftといった超一流企業の採用試験でも出題され、「スティーブ・ジョブズ超えの天才」と言われたあのピーター・ティールも自社の採用試験に取り入れた。これまでの正解が通用しない時代に必要な「思考力」を鍛える、「最高の知的トレーニング」でもある。
そんな論理的思考問題の傑作を世界中から収集し、解説した書籍が『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』だ。「論理的思考」「批判思考」「水平思考」「俯瞰思考」「多面的思考」が身につく67の問題を紹介。「頭のいい人の思考回路」がわかり、読むだけで一生モノの武器となる「地頭力」が鍛えられると話題。この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、「やわらかい頭で考えられる人」だけが解ける問題を紹介する。(構成/石井一穂)
やわらかい頭で考えられるか?
水平思考に求められることを一言で言うなら、「発想力」です。
なかなか思いつけないけれど、論理的には正しい正解を導く。
まずはこの問題で、その感覚を体験してみましょう。
ある学者がテントを立てていると、熊があらわれた。
学者はパニックになり、南へ10km、東へ10km、北へ10km走ったところ、テントに戻ってきてしまった。
さて、熊の色は?
イラスト:ハザマチヒロ
次のページで、正解と考え方をお伝えします。