米動画配信大手ネットフリックスは、他人のアカウントにただ乗りする人たちの一部をまだ見逃しているかもしれない。それを期待しよう。ネットフリックスは昨年半ば、パスワード共有の取り締まりに乗り出した。その効果はてきめんだった。2023年下半期の新規有料会員数は2200万人近くに達し、同期として過去最高を記録。前年同期比で2倍以上となった。同社はその主因に共有有料化による「介入」を挙げ、それによって新規会員になる人がまだいる可能性を示唆した。介入とは、自分のパスワードを同じ世帯ではない人と共有している会員に追加料金の支払いや新たなアカウントの作成を促す取り組みを指す。ネットフリックスのグレッグ・ピーターズ最高経営責任者(CEO)は1月、10-12月期(第4四半期)決算説明会で「2024年も引き続き新たな層に(介入を)行っていく」と述べた。