クリスマスを一人で過ごす言い訳で「うちの地元、まだキリスト教が伝来してないんだ」を超える切ない名言は…。
そう語るのは、毎日欠かさず大喜利のお題を出題し、累計で200万以上の回答を見てきた「坊主」氏だ。いまや空前の「大喜利ブーム」。大喜利のように「斜め上の発想を出す」というスキルは、「面接での一言」「LINEでのうまい返し」「新企画のアイデア」などに使える“万能スキル”でもある。そんな大喜利についての話題の著書『大喜利の考え方』では、「どうすれば面白い発想が出てくるのか」「どんな角度で物事を見ればいいのか」などを超わかりやすく伝えてくれている。まさに「面白い人の頭の中」が丸わかり。そこで、この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、大喜利的な思考法を詳しく解説する。(構成/種岡 健)
非モテの力を思い出す
モテない人は妄想が得意です。
「彼氏・彼女がいたら、こんなことやりたいな~」
ということを、いつまでも考え続けることができるからです。
その力を使いましょう。
〈お題〉
「バレンタインチョコもらった気分になれる方法」選手権
〈最優秀賞〉
コンビニでチョコを買い、「袋いりません」と
レジの女の子に告げてください。ほら奇跡が
まさに非モテの力が発揮された回答です。
「袋をもらわない」という点ではSDGsでもあります。
優秀な回答ですね。
〈お題〉
「クリスマスを一人で過ごす言い訳で
『リア充のカップル達のために夜景を作っている』
を上回る切ない言い訳」選手権
〈最優秀賞〉
うちの地元、まだキリスト教が伝来してないんだ
非モテが一生懸命に言い訳を捻り出したような回答ですね。
これも、「クリスマス」というお題の言葉から、まず「キリスト教」を連想するところから妄想がはじまっていますよね。
〈高齢の住職賞〉
七面鳥の通夜があるので
という回答も、深みがあります。お坊さんが使う言い訳として最適です。
妄想というのは、何をしてもいい。
ウソをついてもいいし、犯罪をおかしてもいい。
悲劇のヒロインにも、勇敢なヒーローにもなれるわけです。
その妄想の時間を取り戻すためには、
「スマホの電源をオフにしてぼーっとする」
ということしかありません。
いますぐ0円でできることです。
それなのに、現代の情報社会では、もっとも難しいことなのかもしれません。
移動時間やお風呂の時間などに、ぜひ大喜利のお題を1つ選んで、「妄想」の時間にあててみてください。
(本稿は、『大喜利の考え方』から一部抜粋した内容です。)
日本一の大喜利アカウント
X(旧Twitter)は、2024年1月現在で190万フォロワーを突破。元々、「2ちゃんねる」が大好きで、「匿名で面白い回答をする人がたくさんいる!」ということに衝撃を受け、Xでお題を出し続ける。これまで8年間365日、毎日欠かさず大喜利のお題を出題。累計で2万以上のお題を出し、数百万以上の回答を見てきた。昼は僧侶として働く、正真正銘の「お坊さん」でもある。また、都内に「虚無僧バー」「スジャータ」というBARを2軒経営しており、誰でも1日店長ができる店として、さまざまな有名人やインフルエンサーなどに店長を任せている。BARの名前の由来も仏教からとられている。『大喜利の考え方』(ダイヤモンド社)が初の著書。