「圧倒的に面白い」「共感と刺激の連続」「仕組み化がすごい」と話題の『スタートアップ芸人 ── お笑い芸人からニートになった僕が「仲間力」で年商146億円の会社をつくった話』著者・森武司氏は、2005年の創業以来、18年連続増収増益を達成し、年商146億円となった。ここまで会社を成長させてきた秘密は何か? 本書からより深い学びを得ようと、インタビュー企画を実施。今回インタビューするのは、本書の中にも登場したFIDIAの執行役員・CMOであり、広告事業部を管轄する菅良平氏。今回は、他事業部からの人望の厚いといわれている菅氏が「社員と信頼関係を築くうえで意識していること」について話を聞いた。
部下とは飲みにいかない理由
――FIDIAの広告事業部は、社内で最も働きたい部署の一つとして常に人気上位と聞きました。何か心がけていることはありますか。
菅良平(以下、菅):まず、僕は社員の人たちとほとんど飲みにいきません。
また、幹部社員とのサシ飲みも過去に1度くらいしかない。
僕はあえて飲みにいかないようにしています。
みんなお酒が入ると、普段善良な人でも言いたいことを言ったり、つい会社の不満を吐いたりしてしまいます。
僕は仲間でも、“距離感が近づきすぎるのはよくない”と思っているのです。
距離が近づきすぎると、
「なんでもかんでも言ったら通るやん」
「これをぶつけてみよう」
など、徐々に友達感覚になってしまう。
ただ、歓送迎会など会社行事には、もちろん参加します。
――そうなんですか。逆に社員同士の会食でも、だいたい菅さんは不在なんですね?
菅:僕が行かなくてもみんなが行くときには、支払時だけ出向いて10万円払ったこともあります。これまで累計で何百万円は払っているかもしれません(笑)。
みんなが仲がいいのは僕も嬉しいので……(このエピソードは自分からあまり言いたくないですが)。
毎日社員と行くランチの習慣
――ではそのほかに、社員とのコミュニケーションで気をつけていることはありますか。
菅:お酒の席には行きませんが、その代わりランチは100%、誰かと行きます。
毎日、事業部は15人いますので、その中の5~6人と一緒にランチをします。
これは意識してやっているというより自然とやっていることです。
僕の趣味は釣りですが、社員と一緒にバス釣りにも行っています。
――『スタートアップ芸人』にもありましたが、他部署の方から「今度釣りに連れていってくださいよ」とよく声をかけられるそうですね。
菅:はい、釣りはお酒が入らないので、よく行っています。純粋に釣りが好きな人たちと一緒に楽しむ感じですね。
――プライベートで純粋に楽しむのがいいのですね。
菅:そうですね。今回のインタビューで再認識できたのですが、僕がやっているのは、社員と一緒にランチに行き、趣味の釣りを一緒に楽しむ。実にシンプルな方法なのかもしれません。