元受付嬢が見た“神対応”の共通点

 遅刻やアポイント時間の間違いをしてしまった方の“神対応”に共通するスタンス、それは「言い訳しない」「他責にしない」、そして「代替案を出す」ことでした。

 遅刻してしまうとついつい、「電車が遅れて」とか、「前の予定が押してしまって」などと、言い訳したくなります。

 ただ、それらは当然、約束をしていた相手には関係のない理由です。自分のスケジュール管理が甘かったともいえます。

 私が“神対応”だと感じた方々は、遅刻した際、決して担当者に言い訳はしませんでした。

 遅れてしまったことに対する謝罪はきちんとしますが、言い訳せず、誰かのせいにすることはないのです。

 さらに感服したのは、その方自身と担当者の関係性を考え、「先んじて挽回案を提案した」ことでした。

 約束していた来訪者が遅刻してきた。悪いのは遅刻をした方です。友人や恋人など、プライベートの関係性であれば、相手は怒るかもしれません。

 ただ、ビジネス上の関係性だと、怒りたくても露骨に怒ることは難しいと思います。また、過度な要求もできないものです。

 神対応ができる方は、こういう関係性を理解し、相手の立場に立って発言をします。

「遅れてしまって申し訳ございません。以後、このようなことがないようにお約束いたします」

 まずは、きちんと謝罪と反省の念を伝えます。そして、

「今回のミーティングの趣旨は○○でしたよね? 社内調整などにも時間が必要かと思いますので、今週中にお打ち合わせしたく。例えば、今日の夕方改めてですとか、今週の△日はご都合いかがでしょうか」

 と、提案します。もし、改めてのミーティングが後日になる場合は、「次回までに、プラスでここまでやって打ち合わせに臨みます」と、リスケになったことでできた時間を有効に使う姿勢を示していました。