近年、日本には不動産バブルが到来している。加えてマイナス金利の解除も決定し、「そろそろ家を買おうと思っていたけど」と考えてものの、不安を感じはじめた人も多いのではないだろうか。そんな住宅購入を不安に感じる人の悩みを解決ためにこの春『住宅購入の思考法』が発刊された。本記事では、著者の江口亮介氏による住宅購入に関するオリジナルコンテンツを配信する。

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一生賃貸派の人が老後にお金で後悔する理由

 一生賃貸派の人が老後に後悔してしまうことの1つに「老後の家賃」が挙げられます。

 年齢とともに生活環境は変わっていくものですが、住居費は死ぬまで一生かかります。「老人になったから家賃を払わなくていいよ」ということは当然なく、毎月大きなコストとしてのしかかってきます。

「いやいや、持ち家だって固定資産税などの支払いが定期的にあるじゃん」という意見もありますが、どう考えても固定資産税をはじめとする持ち家の諸経費よりも家賃の支払いの方が高くなります。そのため、持ち家だって老後の支払いが大きではないかという点については、「ないわけではないが、賃貸よりははるかに負担が少ない」というのが実態です。

 加えて、賃貸の場合はオーナーから家を借りているわけですから、その賃料には固定資産税などを含むオーナーの利益が上乗せされています。その点においても、自分の家の諸経費だけを払う方が納得感もあるのではないでしょうか。