近年、日本には不動産バブルが到来している。加えてマイナス金利の解除も決定し、そろそろ家を買おうと考えていたが、「今はタイミングじゃないのでは?」と不安に感じている人も多いのではないだろうか。そんな住宅購入を不安に感じる人の悩みを解決ためにこの春『本当に家を買っても大丈夫か?と思ったら読む 住宅購入の思考法』が発刊される。本記事では発刊に先立ち、本文の一部を抜粋、一部再編集してお届けする。
「家は待ったら安くなる?」をデータで見てみる
住宅購入において大事なのは、「待つことのコスト」です。
私は常々、「いつか買うなら、1日でも早いほうがいい」ということを伝えています。「今は高いから値下がりを待っているんです」という声を聞くこともありますが、果たしてそれは正解なのでしょうか? 今一度検証してみましょう。
仮に現状の家賃が夫婦で15万円。住宅ローンの月々の支払いがおおよそ同等になる5000万円の住宅購入を検討しているとしましょう。
仮に1年待って購入をまた考える場合、その期間に払っている賃料は180万円になります。ということは、180万円を差し引いた4820万円以下で同じ住宅を買えたとすれば、ようやくトントン。5000万円から180万円、すなわち3・6%(180÷5000)翌年に値下がってようやく、すぐに購入した場合と待った場合が同等になります。
しかし、その分ローン完済が1年遅れるリスクや、健康状態が悪化してローンが組めなくなるリスクも出てきます。待った分得したね、という結果にするためには5%程度以上の値下がりを期待する必要が出てきます。
では、年間5%値下がりする状況というのは過去の日本のなかであったのでしょうか。数字の変化が見えやすい首都圏の中古マンションで見てみましょう。