「7人の容疑者がいる。7人の正体は正直者か嘘つきである。3つの質問に対する7人の回答をもとに、ケーキを食べた犯人を見抜けるだろうか?」
これは知識や難しい計算はいっさい不要で、「考える力」のみが問われる「論理的思考問題」のひとつ。論理的思考問題はGoogle、Apple、Microsoftといった超一流企業の採用試験でも出題され、「スティーブ・ジョブズ超えの天才」と言われたあのピーター・ティールも自社の採用試験に取り入れた。これまでの正解が通用しない時代に必要な「思考力」を鍛える、「最高の知的トレーニング」でもある。
そんな論理的思考問題の傑作を世界中から収集し、解説した書籍が『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』だ。「論理的思考」「批判思考」「水平思考」「俯瞰思考」「多面的思考」が身につく67の問題を紹介。「頭のいい人の思考回路」がわかり、読むだけで、一生モノの武器となる「地頭力」が鍛えられると話題。この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、「大量の情報を俯瞰できる人」だけが解ける問題を紹介する。(構成/石井一穂)
多すぎる情報を俯瞰できるか?
ここまでは少ない手がかりから全体像を俯瞰してきましたが、ときには多すぎる情報量が状況を困惑させることもあります。
次の問題、情報をうまく整理できるでしょうか。
大切なケーキを誰かに食べられてしまったあなたは、犯人の可能性がある7人(A~G)を呼び出した。
7人の正体は、正直者か嘘つきである。
正直者はつねに真実を言い、嘘つきはつねに嘘をつく。
あなたは、7人に次の質問をした。
①「あなたはケーキを食べた?」
②「7人のうち犯人は何人?」
③「7人のうち正直者は何人?」
7人は3つの質問に、下記のように答えた。
A「はい、1、1」
B「はい、3、3」
C「いいえ、2、2」
D「いいえ、4、1」
E「いいえ、3、3」
F「いいえ、3、3」
G「はい、2、2」
ケーキを食べたのはいったい誰か?
ただし、犯人は1人とは限らない。
また、7人のなかに1人以上は正直者がいるとわかっている。
イラスト:ハザマチヒロ
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