米国で25日に発表された経済活動に関する指標は、投資家や米連邦準備制度理事会(FRB)の政策立案者に新たな不意打ちを食らわせた。彼らはインフレ率の低下で今夏にも本格的に利下げが始まると見込み、成り行きを見守ってきた。ところが米商務省の統計は、インフレが昨年後半に間違いなく沈静化した後、予想よりも粘着性が強いことを3カ月連続で示した。今年これまでの経済成長と物価に関する統計を個別に見た場合、FRBの見通しを大きく変えさせるほどの内容ではない。しかし、このように失望すべき統計が続くことによる累積的な影響は看過できない。特に、インフレに関する統計は常に予想を上回っており、ここ数カ月は後から若干上方修正されてきた。こうした傾向により、投資家やFRB当局者は年内の利下げが適切かどうかを考え直すようになった。